善悪の判断はついているけれど、迷惑なことをしてしまう子ども
前回は、相手によって態度や行動を変える原因の1つ、『自分で善悪の判断ができていない子ども』について解説しました!↓
今回は、『善悪の判断はついているけれど、人の嫌がる事や迷惑な事をしてしまう子ども』について解説します。
例えば、
・教師に注意された時に「なんだよ!知らねぇよ!」など、悪態をつく(本当は、注意された理由も、どうすればいいのかも、理解している)
・授業中に騒いでいる
というような子どもが、クラスにいることがあります。
真面目に頑張ろうとしている子どもにとって、授業が中断されたり、集中力が削がれたりして、しんどい思いをすることになります。
子どもから、「クラスに、迷惑な行動をする子がいる」と聞くと、親としても心配になりますよね。
また、自分の子どもが迷惑行為をしているとなると、親としてもどうしたらいいのかわからなくなるのではないでしょうか。
悪態をついたり騒いだりしている子どもは、どうしてダメなのかを理解しています。
なのに、そういった迷惑行為をしてしまうのは、なぜなのでしょうか。
迷惑な行動は『自分を見て』というアピール!
迷惑な行動をする子どもは『自分の事を見て!』とアピールしている事が多いです。
・自分の事を認めてくれない。
・話を聞いてくれない。
など、何か不満がある場合、「ぼくは(私は)ここにいるよ!こっちを見て!」と迷惑な行動をするのです。
満たされない気持ちを、迷惑行為という形で発散しないといられないのです。
そういう場合、教師は迷惑行為を無視します。
「やめなさい!」などと反応すると、「この先生は迷惑行為をした時に、自分の事を見てくれる」と『安心して』迷惑行為を繰り返してしまいます。
そうすると、子どもも教師も、悪循環から抜け出せなくなっていきます。
たまに、「迷惑な事をしている子がいるのに、先生は何もしてくれない」と、子どもから聞いた親から「先生はどういうつもりですか!」と言われる事がありますが、『何もしない』のが最良なのです。
迷惑行為を無視された子どもは、不満を発散する方法を失います。
その時に、本当に些細な事でも良いので、子どもをほめるのです。
すると、「良いことをすると見てもらえる!」ということに気付き、迷惑行為をやめて、良い行いをするようになっていきます。
それを更にほめ、「迷惑行為をしなくても、みんな見てくれる」という安心感を感じられるように促すのです。
家庭でも同じ!困った行動は「見て欲しい」のアピール!
これは、家庭でも同じです。
下の子が生まれて、見てもらえなくなった上の子が、赤ちゃん返りするのと似ていますよね。
「赤ちゃん返りした子どもを抱き締めてあげなさい」と言われるように、反抗的な態度をとる子どもは、叱るのではなく、ほめられるポイントを探してほめていきましょう!
ただ、この時、また『叱る基準』が大切になります。
絶対に許されない悪い事をしているのに無視してほめていても、いけません。
悪い事は悪い。
叱る基準を越えたから、叱る。注意する。
そして、行動を変えられたらほめる。
この繰り返しが、子どもを安定、安心させていくのです。
子どもがあまり良い状態ではないと感じたら、よく話を聞いてあげましょう。
自分の事を気にかけて守ってくれる人がいるという安心感が、子どもの安定につながります。
子どもが叱られ続けると、親もしんどくなってしまう・・・。
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