『水族館 いきものとひとのいちにち』
大好きな水族館!
私は、子どもが生まれる前から、ずっと水族館が大好きです。
全国の水族館を巡るのが目標で、毎年、3~5つの水族館を訪れています。
水族館が好きな子どもも多いですよね!
今回は、『水族館 いきものとひとのいちにち』を紹介します。
水族館がオープンする前から、水族館のスタッフの方々が、お客さんを迎える準備をしています。
オープンしてからも大忙し。
ショーのように、見えるところで働く人もいれば、その奥で照明や音楽を操作している人もいます。
生き物たちのお世話(掃除をしたり、ごはんをあげたり、ショーの練習など)をしたり。
展示物を作ったり、お客さんの対応もしています。
そんな、水族館の裏側を見ることができる一冊です。
水族館の工夫を見るのが楽しい!!
私が、なぜ水族館が好きかというと、スタッフの人たちの「お客さんを楽しませる工夫」を見つけるのが楽しいからです。
例えば大水槽では、手前は白いライト、奥は深い青色のライトで照らす事で、実際の水槽よりも、大きく・深く見せる工夫がされています。
また、水槽手前、お客さんの下の方から空気を出して、水中にいるような感覚を演出している水槽もあります。
クラゲの水槽では、紫や青、黄色など、色とりどりのライトで照らして、幻想的な雰囲気を味わえます。
地域ならではの水槽に注目!!
その地域ならではの水槽もたくさんあります。
この冬に行った、北海道の「サケのふるさと千歳水族館」では、本当の川底が見える水槽がありました。
私たちが見に行った時間に、ちょうど野生の鮭がガラス窓の目の前に来ました。
水族館内で育てられている鮭と比べて、野生の鮭は、鱗が剥がれていたり、傷があったりしましたが、「生きている」ということを荒々しい姿で伝えてくれました。
「本来の姿を見せる」という工夫のお陰で、「野生の逞しさや、力強さ」を感じる事ができました。
滋賀県立琵琶湖博物館では、人間と琵琶湖の関係を展示しているコーナーがあります。
琵琶湖の魚を食べてきた、滋賀の人たちの食文化に触れられます。
「水族館なのに、魚を食べることを紹介するの!?」と考える人も多いかと思いますが、人と魚の関わりを伝えるのに、「食」は切っても切り離せません。
展示されている魚は、普段食べている魚とは別の「ペット」のような感覚で見ている子どもたちにも、同じ命なのだということを感じさせてくれるコーナーでした。
沖縄の美ら海水族館では、人工尾びれのフジを見ました。
今はもう亡くなってしまいましたが、映画や小説にもなったフジ。
知っている人も多いのではないでしょうか。
病気で尾びれの75%をなくしたフジを、もう一度泳げるようにと、世界で初めて人工尾びれを作ったエピソードを映画化したものです。
病気に負けず生き抜いたフジと、それを支えたスタッフ、人工尾びれの製作に携わった人たちの努力を感じられました。
「楽しい」に「学び」をプラス!
水族館は楽しい場所です。
スタッフの方たちは、わたしたちを楽しませる為に、毎日、色々な工夫をしてくれています。
それだけでなく、水族館は、私たちに「生き物との共存」についても考えさせてくれます。
サケのふるさと千歳水族館の川底水槽や琵琶湖。
川や湖がゴミだらけだったらどうでしょうか。
生き物たちを目の当たりにすることで、自然を守りたいという思いが強くなります。
たくさんの使命を持って、私たちと生き物を繋いでくれる。そんな水族館の裏側。
スタッフの方の工夫や苦労を知ることができる一冊です。
ぜひ、子どもと一緒に読んでみて、いつもと違った視点で水族館に遊びに行ってみてはいかがでしょうか!
絵本を通して、子どもと遊ぼう!学ぼう!
お仕事の裏側がわかる絵本シリーズはこちら↓