子どもにもわかりやすい言葉。オノマトペで表現力を磨いて、コミュニケーションを楽しめる子どもに!

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『ことばを育てるえほん あいうえオノマトペ』

文 石上志保 絵 赤池佳江子
河出書房新社

オノマトペの力はすごい!!

皆さんはオノマトペという言葉を聞いたことはありますか?

擬音語や擬態語など、音や様子を表す言葉のことを言います。

「ザーザー雨が降る」や、「ニコニコ笑う」など、日常でオノマトペを自然と使っている場面も多いのではないでしょうか。
特に、赤ちゃんや小さい子どもに話しかける時は、その方が伝わる感じがして、自然と使う頻度があがります。

日本語には様々なオノマトペがあります。
保育士を目指す学部の大学生が、オノマトペの研究をして卒業論文にまとめるほど、しっかりと研究されており、子どもに対しての効果が大きいと言われています。

オノマトペ、使わない時(①)と、使った時(②)、その違いを考えてみましょう。

①雨がたくさん降ってるね。
②雨がザーザー降ってるね。
ザーザーという言葉を使った方が、空から雨が勢いよく大量に降っている感じがしませんか。

①赤ちゃんって柔らかくて気持ちいいね。
②赤ちゃんって、フワフワ・ムニムニしてて気持ちいいね。
フワフワ・ムニムニを使うと、肌で直接感じている様子やさわり心地がイメージできますよね。

このように、オノマトペは、音や様子を分かりやすく伝えてくれるのです。

オノマトペは育児にも使われていますが、その効果を意識して使う人は少ないのではないでしょうか。

オノマトペで子どもの行動が変わる!
イメージが伝わりやすいので、意識して使ってみて!

学校現場では、オノマトペ使い、生活場面に活かしたり、言葉で表現する力を身に付けさせたりすることに活用しています。

具体的には、
・「背中をピンッと伸ばしてね」
・「手をピシッと挙げましょう」
・「廊下に、サッと並べるかな!?」
と言うと、良い姿勢になったり、早く行動したり、9割の子どもたちの動きが変わります。

これが、
「背中をまっすぐ伸ばしてね」だと、一回言っただけでは、クラスの半数くらいしか、行動が変わらないのです。

それだけ、「ピシッと」というワードの伝える力が強いのでしょう

絵本で、もっとオノマトペを知ろう!

今回紹介する絵本は、『ことばを育てるえほん あいうえオノマトペ』です。

本を開けると大きくひらがな一文字と、その下に、その文字から始まる擬音語や擬態語、擬声語などが書かれています。

右側にははっきりとした色使いで、そのオノマトペを表現するイラストが描かれています。

順番に最初から読むのも楽しいし、自分の名前の文字から始まるオノマトペを調べるのも良いですね!

なでなで、そーっと、るんるんなど、様子を表す言葉は、実際に子どもにその動きをさせてみると、言葉の意味の理解が深まります。

この絵本を読んだ後で、
「そーっと歩いてね!」と言うと、
「走らない!歩きなさい!」と言うよりも伝わると思いますよ。

また、色々なオノマトペに触れる事で、
「○○ちゃんがイヤなこと言うから、えーんえーんって泣いた」
「○○くんが遊ぼうって言ってくれて、るんるんるんって嬉しくなった!」
など、気持ちを表現する語彙も増えます。

そうすると、聞いている大人も、子どもの気持ちをより深く理解することができるのではないでしょうか。

オノマトペで、子どもと楽しいコミュニケーションを!

小さい子どもに、気持ちを表現させる手段としても効果的なオノマトペ。
たくさんのオノマトペを知ることで、表現が豊かになります。
そして、他者との関わりを楽しいと感じることができる、豊かな心が育つでしょう。

子どもに、行動を変えて欲しい時に、優しく効果的に伝えるのにも役立つし、子どもを理解するのにも役立つ。そんなオノマトペ。絵本を読みながら、子どもと一緒に言葉の力を身に付けられるといいですね!

絵本を通して、子どもと学ぼう!

オノマトペについての絵本はこちらにも!↓