『おでかけのまえに』
おでかけの前、朝の用意は大変だ!!
子どもを連れて、遊びに行くのはとっても大変ですよね。
前の日の晩から荷物を詰めて、服を用意して・・・
朝起きてからも大変です。
子どもに朝ごはんを食べさせつつ、自分の準備と家の戸締まり。
もうバタバタと大忙し。
そんな時に限って、子どもっていらないことをするんですよね・・・
今回紹介するのは『おでかけのまえに』
ピクニックに行く日の朝、あやこはワクワクして目を覚まします。
台所ではお母さんがお弁当作りの真っ最中。
それを見たあやこは、いいことを思いつきました。
お弁当のおかずを弁当箱につめてあげたのです。
お弁当はぐちゃぐちゃ。でもあやこは満足そう。
お父さんに報告しに行くと、お父さんのカバンが開いていて・・・
おでかけの前の、押さえきれないくらいのワクワクを感じられる絵本です。
「お手伝いしてあげる!」と頑張るけれど、余計に手間をかけるあやこに対して、暖かい眼差しのお父さんとお母さん。
優しい思いが溢れる一冊です。
40年以上前から、ずっと愛され続けている絵本です。
この絵本は、1980年に月刊誌で掲載され、1981年に出版されたものです。
子どもの頃に読んだことのある人も多いのではないでしょうか。
私が生まれるよりも前に出版され、それからずっと子どもたちに愛され続けている、この絵本。
子どもが読むと「ピクニック、楽しそう!いいなぁ。」から始まり、あやこのワクワクする気持ちと、「あーあ!やっちゃった!」に共感している様子がわかります。
それと同時に、私たち大人が読むと、
「朝から準備大変だなぁ」
「わかる!家を出る前って、いらないことをばっかりするのよね!」
「あやこの両親はそれであやこを叱ったりせず、あやこのワクワクする気持ちを受け止めていてすごいなぁ」
という気持ちになります。
親にとってはありがたくない『お手伝い』。
でも、本人は『良いことをしている』気持ち!
バタバタと準備している時に『おてつだい』されると、「いらないことをせずに、静かに待ってて!」と、口調が荒くなってしまいそうです。
余裕がないと、つい、態度がきつくなってしまうのですよね。
子どもにとっては、「お手伝いしていいことをしている」という気持ちなのに、叱られてから、おでかけしても嬉しくないできよね。
そういうときに、我が家は、小学生の兄に、弟への読み聞かせをお願いします。
読み聞かせなら、物がぐちゃぐちゃになることもなく、さっと本を寄せて出られるからです。
この絵本も、そんな読み聞かせの候補の中に入っています。
早く行きたい、楽しみなおでかけの前は、余計に、あやこの気持ちに共感できると思います。
字が読めなくても、絵を見るだけでも楽しいので、「これを見ていてね!」と渡しておいても良いかもしれませんね。
普段の読み聞かせにも、おでかけ前の読み聞かせにもピッタリな一冊です。
イライラせずに、優しい気持ちで楽しくおでかけできるように。
また、子どもたちは、待ち時間で更にワクワクできるように。
絵本を読んでから、おでかけしてみるのはいかがでしょうか。
絵本を通して、子どもと遊ぼう!
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