イライラして火山が大噴火!大人でも難しい「怒り」の感情のコントロールについて、子どもと一緒に考えよう。

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『ムカムカ ドッカーン!』

ミレイユ・ダランセ作 ふしみ みさを訳
パイ インターナショナル

イライラをコントロールするって、大人でも難しい。

子どもは、自分の気持ちを言葉で表現する事が難しく、かんしゃくを起こしたり、手を出してしまったりする事がありますよね。

大人でも、自分のイライラをコントロールするのが難しい時があるのですから、子どもがイライラして泣いたり、叫んだりしてしまうのも無理はありません。

でも、だからといって、どんな場面でも、イライラしたからと好き勝手に大声で叫んだり、誰かに暴力をぶつける訳にはいかないので、その気持ちをコントロールする術は身につけておきたいものです。

イライラする気持ちを感じてはいけないのではありません。
イライラをどう処理すればいいのかを、絵本で学んでいきましょう。

アンガーマネジメント

今回紹介する絵本は、『ムカムカドッカーン!』です。
イライラした主人公の口から出てきた大きなかたまりは、怪物のような形になって、部屋で大暴れします。
ついに、大切なものまでぐちゃぐちゃにされて・・・。
最後は、かたまりが小さくなり、箱の中に片付けることができました。
読んでいる私達も、ようやくほっとします。

イライラする気持ちを発散する方法は、私達大人でもうまくいかない時がありますよね。

この絵本のすごいところは、怒りをイラストとして見せているところだと思います。

イライラは、自分の中に閉じ込めておくと、どんどん大きくなって、コントロールできなくなりますが、客観的に見ることができると、案外冷静になれたりするものです。

アンガーマネジメントと呼ばれ、研究されていますね。
アンガーマネジメントとは、イライラしてしまうことを止めるのではなく、自分で気持ちを適切に発散する方法を身につける事を言うそうです。

この絵本は、「日本アンガーマネジメント協会 初の推薦絵本」です。

「怒っている自分」を客観的に見ることができたら・・・

皆さんはイライラしたらどうしますか?

私は、相手と、時間や距離をとるようにしています。そして、自分の気持ちを紙に書いてみます。
・何にイライラしているのか。
・どうしたらイライラはおさまるのか。
・今後、どうして欲しいのか。
など、書き出して、自分の気持ちを客観的に見るように心がけています。
何十年も生きてきて、最近、ようやくできるようになってきました。

けれど、どうしても瞬間に「なんで!?」とイライラすることはありますよね。
そういう時も、最低限、言葉を選びながら話すようにはしようとしています。
そうすることで、客観的になれたら良いなと思うからです。

子どもの場合はどうしたらいいの?

子どもは、そうはいきませんよね。

だから、客観的に見るお手伝いをしてあげましょう。

小学校の特別支援学級では、イライラをコントロールする事が、とても大きな課題になっている子どもを、何人も見てきました。
そういう子ども達への手立てとして、子どもが、自分の似顔絵や写真、鏡などに向かって、「僕は、○○ちゃんが△△したから、怒ってる。ドッカーンってマグマが溢れそうになってる。」など、自分の気持ちを自分に言う。というのがあります。

自分の気持ちを言葉で表現する練習を、積み重ねることによって、客観的な視点に立ち、イライラをコントロールできるようになっていくのです。

そして、自分の気持ちを言葉で表現すると、怒りの気持ちも落ち着くようです。

(絵本の後書きによると、親が理由を聞いたり、説得したりするのではなく、視覚化する質問をするのが良いそうです。
上の例で言うと、「マグマ」などがそれにあたるのでしょう。
怒りの形や色、大きさや温度、触った感触などを聞くそうです。)

また、「怒りのものさし」というのも作っていました。
「今、このイライラは10段階の7くらいだけど、もっと何か言われたら、8以上になって自分でもコントロールできなくなりそう!今のうちに少し離れよう。」
と、イライラがどれくらいの強さなのかを10段階の1~10で表現させて、客観的に自分を見てみる事ができれば、自分でもどうしようもなくなる前に、1人になったり、誰かに聞いてもらったりできるようになります。

親になると、子どもに「なんでよ~!!!!」とイライラする事はたくさんあると思います。
そんな人こそ、子どもと一緒にこの絵本を読んでください。

親も子も、アンガーマネジメントで、イライラを上手に発散したり、怒りの感情を客観視してコントロールできると、毎日が楽しくなりそうですね!

絵本を通して、子どもと学ぼう!

怒りのコントロールについては、こちらの絵本もオススメです!↓