『まよなかのトイレ』
つらい!冬の夜中、トイレについていく時間・・・
子どもが小さいと、夜中に「トイレに行きたい」と起こされる事がありませんか?
今、うとうとしてたところだったのに・・・と、貴重な睡眠時間を削られ、暖かい布団から「はいはい・・・」と起き出してついていくトイレ。
辛いですよね。
夜中でも、一人でトイレに行ってくれたら・・・
そんな、子どもをサポートしてくれるような絵本を見つけたので紹介したいと思います。
今回、紹介するのは『まよなかのトイレ』
まよなか、主人公のひろこはトイレに行きたくなって目が覚めました。
お母さんは、赤ちゃんのオムツを換えている途中で、手が離せません。
あやこは、ぬいぐるみの「みいこ」を連れて、一人でトイレに行ってみることにしました。
トイレへの道は真っ暗。
トイレからも、なんだか音が聞こえます。
電気のついたトイレの中にいたのは・・・
真っ暗な中、トイレへ向かう、あやこのドキドキを描いた絵本です。
子どもはファンタジーの世界で生きている
普段の場所でも、真っ暗になると「怖いなぁ」と感じるのは、なぜでしょうか。
「子どもは大人よりもファンタジーの世界で生きている」という言葉を聞いた事があります。
大人になったら、オバケや鬼、妖怪など、目に見えないものは、いないものとして考えますよね。
よほど霊感が強いとか、不思議な現象を見るとか、特殊な人でなかったら、絵本に出てくるようなオバケや鬼、妖怪などが現実世界で見えているなんて事は、ありません。
けれど、子どもは違います。
想像と現実の区別がまだ曖昧で、ファンタジーを楽しむ心が強いのです。
だから、魔法使いごっこなら、「ホウキで空を飛べるんじゃないか」と練習してみたり、「手から炎が出ないかなー」と妄想したりするのです。
「瞬間移動できる装置で、ハワイに行きたい!」など、明るい想像を膨らませ、それが「本当にできるかも!」と半分信じていられるのも、子どもの特権です。
暗闇に恐怖を覚えるのは、想像力豊かな証拠!
その反面、不気味だったり、怖い想像も同じように、現実とごちゃごちゃになって、膨らんでしまうから厄介です。
「早く寝ないとオバケが来るよ!」
などと親が言っていたら、それによって「夜=怖い」という想像が植え付けられてしまいます。
そこで、絵本の出番です。
「夜=怖い」のイメージを塗り替える絵本を読んでみてください。夜中にトイレへ行くのが楽しみになるかもしれません。
お化け屋敷も「怖い怖い」と思うと、どんどん怖さが増しますが、楽しい音楽を聴きながら進むと、案外恐怖心が薄まります。
人間の「怖い怖い」と思う心が「恐怖」を作り出しているのです。
絵本の力で、暗闇の恐怖を減らそう!
このお話では、ひろこがぬいぐるみのみいこに助けてもらいながら、一人でトイレへ行くことができるようになります。
はじめは、ひろこの恐怖心がイラストにも出ているのですが、トイレの中で起こる出来事のおかげで、最後には明るく幸せな気持ちに変化します。
「すぐに一人でトイレへ行くことができるようになる!」という即効性はないかもしれませんが、真夜中のトイレへの恐怖心は薄まると思います。
ひろこのように、勇気を出してトイレに行ける日を願って、何度も読み聞かせをしてみてはいかがでしょうか。
絵本を通して、子どもとよりよい生活を!