誰でも乗る可能性がある「車いす」。事故やケガで初めて乗ることに不安を感じる子どもにも、わかりやすい絵本。バリアフリーについて考えるきっかけにも。

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車いすにのったらどうなるの?
からだとはたらくどうぐたち シリーズ

ハリエット・ブランドル 作 中野泰志 監
ほるぷ出版

骨折して車いすに乗る。不安を感じる小さな子どもへ。

今回は、「からだとはたらくどうぐたち」シリーズから、骨と車いすについて描かれている絵本を紹介します。

誰にでも起こり得る「骨折」

小さい子どもにとったら、骨折してギプスをつけて、車いすに乗るなんて、不安で仕方ないと思います。

そんな時に、どうしたらいいのか教えてくれる絵本です。

私たちの体には骨があり、骨は体を支えて臓器を守る役割があります。

けれど、もし骨がおれたら、歩くのが難しくなりますよね。

そんなとき、車いすが活躍します。

絵本では、車いすの種類や、車いすを使う時の注意点が紹介されています。

また、骨が折れた時に巻く「ギプス」や、「ギプス」をつけている時にしていいこと・ダメなことが描かれています。

骨折をしてしまった時にも、車いすについて教えたい時にも、子どもの不安や疑問を解消してくれるオススメの一冊です。

車いすに乗ると・・・

みなさんは車いすに乗ったことはありますか?

「車いす」というと、足の不自由な人が乗る特別なものというイメージがあるかもしれません。

けれど、絵本でもあるように、誰でも乗る可能性があるものなんですよね。

誰でも乗る可能性があるものなのに、詳しい仕組みや上手な操作方法はあまり知られていません。

私は、体験で乗った事がありますが、操作が難しく、とても大変でした。

小さな段差も越えられないし、段差を越えるためのまわり道で、どんどん腕の力を使って疲れていくのがわかりました。

特別支援学校の介助ボランティアとして、子どもの校外学習に参加したことがあり、車いすを押して介助をしたこともあります。

その時は、「人の命を預かっている」という感覚をひしひしと感じ、「危なくないように」「段差などでガタガタして乗り心地が悪くないように」と、いつも以上に周りに気をつけた事を思い出しました。

やはり、私自身も、何だか「特別なもの」という感覚を持ちました。

そう感じたのは、車いすに慣れていないというだけでしょうか?

ベビーカーでも感じる不便さ。

ベビーカーを押していると、「この場所、通りにくいなぁ。」と感じるところがあります。

ベビーカーが通りにくいところは、「車いすでも行きにくいところ」なので、子育てをし始めてからの方がバリアフリーについて考える事が増えました。

昔よりずいぶん、車いすやベビーカーでも移動しやすいようにと考えられた場所が増えているのではないかと思います。

エレベーターの場所がわかりやすく表示されていたり、エレベーターのない場所には、階段乗降機がつけてあったりします。

段差の少ない設計になっている場所も増えました。

それでもきっと、車いすユーザーの人からは、「まだまだ困る事はたくさんあるんだよ」という声が聞こえてきそうです。

「何かできることはないかな」

子どもにとって、身近に感じる事の少ない車いすかもしれませんが、誰でも乗る可能性があるものです。

絵本を読んで、バリアフリーについて子どもと話ながら、近所を散歩してみてください。

きっと、今まで見えなかった視点で、周りの環境を見る事ができると思いますよ。

そんな視点を持っていれば、困っている人がいたら、「何かできることはないかな」と考えたり、声をかけたりできる人になるのではないでしょうか。

絵本を通して、子どもと学ぼう!