『漂流物』
漂流物は色々なことを教えてくれる
水族館や美術館、科学館などの施設に遊びに行くのが好きな我が家。
色々な施設で、漂流物についての展示を見ました。
人間の生活から出たゴミが、何年も何十年も、海の中で漂い続けて、たまたま海岸に打ち上げられたもの。
日本の海岸で拾ったものだけれど、英語やハングルなど、海外の表記のものも流れ着いているものもあり、不思議な気持ちになりました。
人間が『国境』や『領海』といって線を引いているだけで、海は世界中、繋がっているんだなぁと、感じました。
そんな時に見つけた絵本を紹介します。
海の神秘を感じる絵本を紹介!
今日、紹介するのは『漂流物』です。
男の子が海辺で過ごしていると、1台のカメラが流れ着いてきました。
カメラに何が写っているのかが、気になった男の子。
フイルムを現像します。
そこに写っていたのは、人間の想像を越えた、海の神秘でした。
緻密な絵を、何度も何度も眺めたくなる、『文字の無い』絵本です。
2007年コールデコット賞受賞作です。
文字の無い絵本を「読もう」!
この絵本には、文字がありません。
だから、「読み聞かせ」は、できません。
けれど、内容について子どもと話をしながら読むので、文字のある絵本以上に子どもにたくさんの言葉を伝えることができました。
まず、流れ着いたもの(カメラ)が、子どもにとっては何の箱なのかわからないのです。
カメラの中からフィルムが出てきた描写がありますが、デジタルカメラしか見たことのない子どもにとって、カメラのフィルムも、写真屋で現像してもらうことも「知らないこと」でした。
それを一つ一つ、説明したり、絵について話をしたりしていくと、読み聞かせ以上に言葉を交わしていました。
私が子どもに説明するだけでなく、子どもから「この絵の魚、カッコイイね!」「こんな世界に行ってみたいな!」などの言葉がどんどん出てきました。
現像した写真の世界観にどんどんと引き込まれていくようでした。
子どもにカメラを渡してみよう!
子どもにカメラを持たせると、とても面白い写真を撮りますよね!
次男が、誕生日プレゼントで、祖父母からトイカメラをもらいました。
それを持って旅行に行きました。
大人がスマートフォンのカメラで撮影した写真は、みんなかしこまってピースをして笑って写っていました。
しかし、次男のカメラに写った家族の顔は、自然体でした。
「次男の視点から見るとこういう風に見えているのか~!!」と、驚いたり、笑ったり。
水族館で撮ったものは、まるで海の底をこっそり切り取ったようで、神秘的でした。
次男のトイカメラがとても面白かったので、長男には、私が大学生の頃に使っていた古いカメラを渡してみました。
大人がさらっと流してしまうような景色も、子どもには「面白いもの」に映っているのですね!
長男や次男が撮ると、いつもの風景なのに、違って見えるから不思議です。
庭のコンクリートについた足跡を撮ったり、変なポーズをした自分の影を撮ったり、空の雲を撮ったりしていました。
せっかく『漂流物』の絵本を読んで、カメラや海の景色に興味を示したので、暖かくなってきたし、カメラを持って海辺に遊びに行こうと思います!
みなさんも、ぜひ、子どもの視点で世界を見ることができる『カメラ』を、子どもとのコミュニケーションに取り入れてみてください!
絵本や写真を通して、親子で語り合うということも親子で「絵本を楽しむ」「写真を見る」醍醐味ではないかと思うのです。
子どもと豊かな時間を過ごそう!
「絵本を読むことで、子どもと豊かな会話が生まれる。」
「絵本を通して、子どもと学ぶ。遊ぶ。話す。」
「絵本で、親子の時間を楽しむ。」
これは、『よりみち絵本だな』で大切にしてきた考え方です。
文字のない絵本は、「文字がないからこそ」親子の豊かな時間を提供してくれるのではないでしょうか。
文字はありませんが、ぜひ、子どもと一緒に「読んで」欲しい一冊です。
絵本を通して、子どもと話そう!
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