家にこもりがちになる不登校。社会から離れてしまう傾向に。
最近、不登校の子どもや保護者の方に、自分の体験やそのときの気持ちを伝える機会がありました。その子どもたちやその保護者の方から、「お話ができて良かった!」「あなたの話に救われた」と言ってもらい、とても嬉しかったということがありました。
不登校の子どもやその保護者は、家にこもる事が多く、人との関わりが減る傾向にあります。
本人が外に出るほどパワーがたまっていない時は、無理やり外に連れ出すと、状況が悪化するため、家で過ごす時間が長くなります。
また、気持ちが回復してきても、子どもは、みんなが学校に行ってる時間に外を出歩く事に不安を感じ、他人の目を避けて過ごしがちです。
どうしても、集団からは離れてしまうことが多くなります。
不登校だけではない!社会と関わることのない生活のしんどさ。
私自身、教師の仕事を辞めてからは、家庭にこもることが多くなり、特に外出することもなく、家事・育児に追われて毎日を過ごしていました。
そんな生活が続くと「世の中から必要とされていない」と感じる事が増えました。
もちろん家族は大切にしてくれる・自分も家族を大切にする関係でしたが、「社会や世の中から、必要とされているのか?何か生み出したり、誰かの役に立っているのか?」という気持ちは、根底にずっとありました。
出産後の女性が、孤独を感じるのと同じような状況だと思います。
赤ちゃんや家族にとって、自分は間違いなく必要だけれど、社会から孤立している閉鎖された状況になると「自分は必要とされていない。孤独。」という気持ちになることがあるのです。
私たち人間は、『社会』を作って、その中で役割を得る事に喜びを感じます。
誰かとの関わりの中で、「役に立った」「必要とされている」と感じる事は、生きていく活力になるのです。
自分は必要とされていると思えるような経験が
人と関わる時のエネルギーになる
そう言う私も、家庭にこもって家事と育児だけをやっている時よりも、こうしてブログで「読んだ人の役に立っているといいな」と思いながら、情報を発信している方が、自己有用感を感じます。
更に、対面で実際に不登校の子どもや保護者の人と話をしたり、子育てに困っている人の相談に乗ったりすると、今までの経験が役に立って嬉しく思います。
「誰かの役に立っている」「必要とされている」「自分って意外とできるかも」そんな気持ちを持つ事は、自分を強くしたり、人と関わる時の自信になります。
子どもにとって『必要とされている感覚』や
『自分はできる』と感じられる経験とは?
では、子どもたちにとって、『生きていく活力=自己有用感とは何か』。
それは、友達から遊びに誘ってもらえる事や、頑張りを認めてもらう事、どんな自分でも受け入れてくれる人がいる事など。
また、「やる前は無理だと思っていた事も、やってみると出来た!」という体験も、自己有用感を高めます。
パワー不足の時に、「さぁ、自己有用感を高めよう!」と動くのは、大人も子どもも難しいです。
けれど、「動き出したい」「進みたい」と思って外に出始めた人にとって、「あなたが必要だ」と認めてもらえる相手がいる事は、社会の中で頑張る自信になります。
以前から、私にとって不登校の経験は必要だったと思っていました。
自分にとって必要だったというだけでなく、その経験を話す事が人を助けられると感じられたのは、自分の人生にとって大きなプラスでした。
今、子どもの不登校で悩んでいる保護者の方や、不登校の子ども自身は、真っ只中の辛い時だと思います。
けれど、いつかそれが人生の有意義な1ページになります。
パワーが溜まっていない時に、無理に動き出すのは苦しいのでオススメできません。
充電中の時は、とにかく自分にとって『気分が良い』という環境を作り、心の安心・安全をキープしましょう!
そして、ゆっくり休んでパワーが溜まってきた時を見極めて・・・!
技を磨くのも良し、資格を取るのも良し。
今はどんな事でも仕事になります。
もう一度社会に出るときの準備期間だと思って、将来「あなたが必要だ」と言ってもらえる経験を積んでみてはいかがでしょうか。
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