『はやくしなさい!』
どうして大人は「はやくしなさい」って言うの?
これまでにも、「時間」に関係する絵本を紹介してきました。
大人が「はやくしなさい!」と言ってしまうことについても書いてきました。【参考:↓】
今回、紹介する絵本は、ズバリ『はやくしなさい』です。
「おはよう。」
「おはようじゃないわよ。はやくきがえて!」
という親子のやり取りから始まるこの絵本。
お母さんは仕事に遅れないように、大急ぎで用意をしています。
けれど、子どもはというと、遊びながらゆっくり朝の準備をします。
どこの家庭にもありそうな日常から、想像を膨らませていく、親子のふれあいを描いた絵本です。
大人は限られた時間を、何とかやりくりして生活しています。
大人は、限られた時間の中で、「しないといけないこと」が決まっています。
それをこなした上で、したいことに使える時間を、少しでも取れるように頑張っています。
それに対して、子どもは「しないといけないこと」が多くありません。
それよりも「したいこと」に使える時間が長いのです。
それに、「自分でしなくても、お母さんが手伝ってくれたら間に合うから大丈夫。」と、考えていることもあります。
そうなると大変です!
忙しいお母さんは、更に大忙し。
自分のことに加えて、子どものこともしないと、間に合わなくなります。
イライラしてしまい怒ると、子どもは余計動かなくなり、またイライラする・・・
負のループですね・・・。
どうして自分で用意してくれないの??
子どもが自分でできない理由の1つとして、今、何をしないといけないかが、わからず、ボーッとしてしまうという事があります。
「毎日一緒だから言わなくてもできるでしょ!」と思いますが、思うようにいかないのが子どもです。
小学校の特別支援学級の授業では、よく、45分を「15分ずつ3つ」に区切って、3つの課題に取り組むということをします。
45分、集中がもたず、ボーッとしてしまう子どもでも、15分ごとに課題が変われば、集中が続くのです。
「短い時間に区切って!することを明確に!」がポイント☆
もしかすると、「朝の用意」でも同じ事が起こっているのではないでしょうか。
「朝の用意をする」という大きな課題を「出発までの時間」でするとなると、「何から、どれだけの時間で、すればいいのか」が漠然としています。
「時間を区切って集中」させてみると、いつもダラダラとしていた用意が、さっと済むことも多いです。
例えば、
「お母さんが、朝ごはんを食卓に並べ終わるまでに、○○ちゃんはトイレに行って帰ってこれるかな」
のように、短い時間で区切ると、『目標時間と、すること』が明確になって、はやく動けるのです。
「はやくしなさい!」と抽象的に言うよりも、ずっと、親子にとって負担が少なく済むと思います。
笑顔で一日をスタートできるように・・・
この絵本は、「はやくしなさい」から、どんどん想像が始まって、親子がふれあいを楽しむ姿が素敵な一冊です。
そんな素敵な絵本を、ゆっくり読む時間を作れるように、「時間を区切り集中」させる事ができる声かけをマスターしてみてはいかがでしょうか!
朝の用意がスムーズになると、笑顔で一日をスタートできますよ!
絵本を通して、子どもとふれあおう!
「時間」に関する記事↓