『ゴミはボクらのたからもの』
今こそ、子どもと考えたい「ゴミ」について
皆さん、子どもと「ゴミ」について話すことはありますか?
小学校で教師をしていた時、図画工作の時間に、こんなことがありました。
学年の教材費で買った色画用紙。
子どもたちが工作をする時に、「使って良い材料」として、教卓に並べておきました。
子どもたちは、自分の思い思いの作品を作るのに夢中です!
色画用紙を1枚取って、自分の机に持っていった子。
色画用紙の端の方、工作に必要な量を少しだけ切り取って、残りの部分を捨ててしまいそうになりました!
「その画用紙、まだまだ使えるよ!他の子が使うかもしれないから、残りは教卓に戻してね!」
そう声をかけると、クラスの他の子どもたちもハッとして、残った材料は教卓に戻してくれるようになりました。
「自分に必要の無いものは、もうゴミだから捨てる」そう考える子どもの多さに驚きました。
100円均一の店が身近にあって、色々なものが100円で買える今だからこそ、「100円だし、また新しいのを買えばいいや」と、大人の私たちが考えてしまっていませんか?
ゴミと資源を分けていますか?
分別はしっかりできていますか?
まだ使える物を捨てていませんか?
私も、「完璧にできています!」と胸をはって言えるかと言われると、自信がありません。
だからこそ、この絵本と出会って、子どもと一緒に考えてみようと思いました。
「ゴミ」について考えるきっかけをくれた一冊
今回は、子どもと一緒に、ゴミや資源について考えるきっかけになる、『ゴミはボクらのたからもの』を紹介します!
この絵本は、テレビ等でも活躍されている、マシンガンズの滝沢さんの著書です。
コロナ禍で、「ゴミの出し方にも工夫が必要だ」ということを、メディアを通して、私たちに知らせてくれました。
私がこの本を手に取ったきっかけも、テレビで滝沢さんの発信している情報を見聞きした事があったからです。
そして、作・絵は、イラストレーターの326さん。
とっても可愛くて(途中で、あるキャラクターそっくりの清掃員のイラストもあって・・・)我が子も大喜び。
一緒に楽しみながら読みました!
【絵本のあらすじ】
ヒーローごっこが大好きな、たけしくん。
たけしくんはクサイのとキタナイのが大っキライ。
散歩をしていると『おとしもの』をひろっては『青いかいじゅう』に食べさせる『青いふくのおじさんたち』を見つけます。
「『おとしもの』は交番に届けないといけないのに!!」悪いおじさん達をおいかけてたどり着いたのは・・・
大人にとっても学ぶことの多い絵本です
「ゴミ収集車の役割」や、「ゴミをもやす焼却炉の仕組み」、「ゴミの分別」についてなど、子どもにもわかりやすく、丁寧に描かれています。
絵本を読んで、私自身、生ゴミを捨てる時に水分がたくさん入っていても「生ゴミだし仕方ないよね」と、捨ててしまっていたことに気づかされました。
水分がたくさん入っているゴミは、焼却炉の火力を落としてしまうということを、ゴミを出す段階では思い至ってなかったのです。
4年生の社会科の校外学習で、ゴミ焼却施設に行った事もあります。
クレーンでゴミをかき混ぜる様子を見て、「クレーンゲームみたい!」と喜ぶ子ども達に「ゴミを燃やしやすくするためだよ。」と説明してもらったのを思い出しました。
けれど、それが水分を抜くためだという事と結び付いておらず、日々のゴミ出しはいつも通り、水気の多い生ゴミを出してしまっていました。
本当に、学ぶ事の多い絵本です。
子どもと一緒に、楽しくゴミを分別しよう!!ぱくぱくゴミ箱くん
絵本を読んだら、より丁寧な分別を、実践したくなりました!
でも、ゴミの分別は、ややこしいです。
「面倒だなぁ」と感じる人もいるかもしれませんね。
大人でも難しいこと・・・子どもにとっては、なおさらです。
そこで、そのゴミ箱に何を入れたらいいのか一目でわかるように、子どもと一緒にゴミ箱自体を飾り付けするのはどうでしょうか!
使ったティッシュなどを捨てる可燃物のゴミ箱には、紙コップの底で目を作ってつける。
ペットボトルならキャップで目を作り、舌のようにビニール袋をぶら下げておく。
(ペットボトルはゴミ箱へ。キャップはペットボトルの回収とは別なので、舌のビニール袋に集めてキャップの回収場所へ持っていきましょう。)
チラシなどの紙類は、大きな封筒に入れて集めるといいですよ!
チラシの裏を使って、大きな口を開けたカバみたいに封筒を飾り付けたら、チラシを食べさせるのが楽しくなるかもしれませんね!
※ビンや不燃ごみなどは、少し重くて、ゴミ箱にくっつけると怪我のもとになりそうなので、やめておきました。
子どもが進んで分別してくれるには、「わかりやすく」「楽しく」が必要です。
絵本を読んだら、さっそく、子どもと一緒に作ってみませんか?
子どもたちの未来のために
4年生になるまで、学校ではゴミや資源について詳しく学ぶ事はありません。
だからこそ、子どもが小さいうちから、親子で一緒に「ゴミのこと」「資源のこと」考えてみませんか?
毎日の生活と切り離せない「ゴミのこと」。
子どもと一緒に、楽しみながら考えられたら。
そんな人が、もっと増えたら。
その子ども達が大人になった時に、今よりずっと『キレイな地球』を残してあげられるかもしれませんね!
この絵本がたくさんの親子に届きますように。
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絵本を通して、子どもと遊ぼう!学ぼう!