『どろんこ どろんこ!』
触ることを楽しむ機会の制限…
「子ども達の遊び」と言えば、どんなものが思い浮かびますか。
新型コロナウイルスが流行し、人との関わりが減るなかで、子ども達の遊びはどんどんコンパクトになっていきました。
また、新型コロナウイルスの流行で、頭を付き合わせて遊ぶ遊びからは、より遠ざかってしまったのではないでしょうか。
「他の人が触ったものは、消毒をしてから。」など、色々な制限ができてしまいました。
昔は自然に身についていた感覚や力が、身につきにくい環境に。
今回紹介する絵本は『どろんこ どろんこ!』です。
この絵本では、くまくんが砂場遊びをしています。
山を作ったり、穴を掘ったり。
砂で遊ぶ楽しさが溢れています。
我が子の、こんな表情を見たいですね!
家の近くの公園には、砂場がありますか?
新しい公園を見ると、楽しそうな大型遊具はあるけれど、砂場がある場所は減ってきているように感じます。
砂場があっても、砂がカチカチになっていて遊びにくかったり、すべり台の滑り終わりの場所になっていて危険だったり、猫のフンがあったりと、子どもが遊ぶのに適していないものもありますよね。
更に「泥遊び」となると、なかなか子どもに経験させてあげられないですよね。
場所も必要だし、準備も片付けも大変だし、服もドロッドロ・・・
忙しい環境では、ハードルが高い遊びです。
昔は、「家の田植えの手伝いで」など、自然と泥に触れる機会があったのでしょう。
今は、田舎に住んでいても田植えなんてするチャンス無いですよね。
雨の後で、ぬかるんでいる場所があったとしても、あえて行ったりしなので、余計に砂や泥に触れる機会は減っているのではないでしょうか。
砂遊び・泥遊びで得られる力
砂遊び、泥遊びは、感覚をたくさん使って楽しむ良いものです。
砂遊びでは、
・手を使って砂を掘る→握る力・指の力が強くなる
・道具を使う→「すくう」動きがスムーズになる
泥遊びでは、
・泥の冷たさを感じる
・水の量で変わる、サラサラ・ドロドロなど 泥の濃さを感じる
・泥だんごを作って、丸める手の動きや集中力を身につける
というような感覚や技術を体験することができます。
時間や場所がないときは。
外で、そういう生き生きと活動する経験をさせてあげたいけれど、時間や場所の制限がある場合も多いと思います。
そこでオススメなのが『キネティックサンド』と『片栗粉スライム』です。
一時、とても流行したので知っている人も多いかもしれませんね。
キネティックサンドは、力を加えると固まり、力が抜けるとサラサラと崩れる不思議な砂です。
本物の砂のように、手で丸めたり、型に入れたり、掘ったりする事ができます。
片栗粉スライムは、片栗粉が力を加えると固まる「ダイラタンシー」という現象を利用したものです。
片栗粉100グラムに対し、50~60ミリリットルの水を加えるだけで、完成です。
キネティックサンドと似た動きをしますが、水を加えているので、ドロドロとしていて、泥遊びで培われる感覚に似たものを体験できますよ。
加える水の量を変えて、遊んでみるといいでしょう。
また、感覚が過敏で、砂や泥を触ることに抵抗がある子どもでも、キネティックサンドや片栗粉スライムなら平気という子もいるので、挑戦してみて欲しいです。
キネティックサンドや片栗粉スライムを触っていると、ソワソワ・イライラした気持ちが落ち着いてくるという子も多いです。
自分の気持ちをコントロールする手段としても、特別支援学級で活躍していました。
外で思いきり泥遊びをするのは難しいかもしれませんが、今の時代ならではの遊び方もあります。
子どもの喜び溢れた表情を引き出す「砂遊び・泥遊び」
絵本を読んだ後に、ぜひ、一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
絵本を通して、子どもと遊ぼう!