『ボタン』
祖母との思い出のボタン
私の祖母は、物を大切にする人でした。
昔の人なので、戦後、物が無くて困った経験をしてきたからだと思います。
「良い物を長く使う」
「捨てる前に他の物に使えないか考える」
今で言う、「SDGs」は、祖父母世代の日本では当たり前のことだったのでしょう。
新聞紙に挟まっている広告の裏が白かったら、それをメモにしたり、生ゴミをコンポストで畑の肥料にしたり、ゴミとして出すものは、かなり少なかったと思います。
そんな、「捨てる前に他の物に使えないか考えてとってあるもの」中で、私が大好きだったのが、ボタンでした。
着られなくなった服を捨てる前に、「布の部分は何でも拭ける雑巾に。」「ボタンは、他の服のボタンが取れて無くなったときの予備と、自分で作った服に付けられるように。」と、置いてありました。
たくさんのカラフルでキレイなボタンが入った、赤い箱を開けるのは、宝箱を開けるみたいで、いつもワクワクしていました。
私のお気に入りは、薄い桃色をした、小さなボタンでした。
大きなボタンや、濃い色のボタンもたくさん入っている中から探し出し、まるで、桜の花びらを手に乗せているみたいに大切に眺めていたのを思い出します。
ボタンのように思いが重なる親子。とっても素敵な話です。
今回、紹介する絵本は『ボタン』です。
洋服づくりが好きだったママがとっておいた色々なボタン。
主人公のまゆは、ボタンからママの服を想像します。
ママは、どんな服を着て、どんな人生を歩んできたのか。
ボタンは服と一緒に捨ててしまう人も多いと思います。
だけど、ママが捨てずにとっておいたボタンを通して、母と子が結び付く物語。
まるで、ボタンが二人をくっつけてくれているようですね。
私自身の経験と重なる部分も多くて、読んでいて幸せな気持ちになりました。
そんな素敵な絵本を読んだ後には、親子で「物を大切に使う事」について考えてみませんか?
ボタンを捨てずにリサイクル
せっかくなので、服を捨てる前に、ボタンを取っておいてリサイクルしましょう!
オススメなのは、ボタンの付け外しを練習するオモチャを作る事です。
3歳くらいになると手先が器用になり、ボタンの服を自分で着られる子どもが増えてきます。
ボタンは、
①ボタンを指でつまむ
②反対のの指で穴を固定する
③穴にボタンを入れて通す
と、左右の指それぞれ、別の動かし方をします。
大きなボタンなら、つまむのも、大きな穴に通すのもやりやすいのですが、小さいボタンは難しいですよね。
なので、段階的に練習できるオモチャを作りましょう!
①加工しやすい布を用意します。(これも、子どもが着なくなった服のキルト生地などを利用しても良いですね!)
②ボタンを上から大きい順に、いくつか縫い付けます。
③もう一枚、布を用意し、縫い付けたボタンの上において、印をつけて、ボタンが通るサイズの穴をあけます。
④その2枚を、土台になる厚紙や布などにくっつけます。(手芸用ボンドが簡単でオススメです。)
ピンと伸ばさないと届かない位置につけると練習しにくいので、布の幅よりも土台になるものの幅を少し狭くする方が良いです。
色々な大きさのボタンを付け外しできるようになるし、ゴミとして捨ててしまう服もボタンも活用できるし、良いことづくめです。
お気に入りのボタンをつけてあげると、やる気がアップしますよ!
ボタンは小さいものも多いので、何でも口に入れてしまう赤ちゃんがいるおうちでは、取り扱いに気をつけてくださいね。
優しい気持ちになる絵本を読んで、「物を大切に使う事」を考えてみましょう。
そして、ボタンの練習をして、指先を器用にしましょう!
絵本を通して、子どもと遊ぼう!学ぼう!
指先を器用にするには、こんな絵本もオススメです!↓