『あなたがおおきくなるひまで』
心あたたまる お話を読もう!
寒い冬も、そろそろ終わり、だんだんと暖かい日差しを感じる季節になりました。
けれど、まだ、風が冷たくて、冬の名残を感じます。
今日は、寒い寒い北極での、心あたたまる優しいお話を紹介しようと思います。
今回紹介する絵本は『あなたがおおきくなるひまで』です。
北極の大地に、厳しい冬がやってきました。
群れで暮らしていた、おおかみの子。
立っていた氷が割れて流され、群れとはぐれてしまいました。
ひとりぼっちで、寒さに震えていると、しろくまがやってきました。
「おかあさんじゃなくても あなたがおおきくなるまで、わたしがちゃんとそばにいる」
しろくまとおおかみの子の、『家族の絆』を感じられる、優しいお話です。
コミュニケーションを重ねて、絆が結ばれていく
このお話は、子犬を家族に迎えた子どもと両親へ贈られたものです。
子犬にとって人間は、本当の家族ではありません。
体も人間の方が大きいし、怖いと感じているかもしれませんね。
絵本のおおかみの子も、初めは、しろくまに対して「ぼく、たべられちゃうんじゃない?」と聞きます。
けれど、しろくまは、本当の子どものようにおおかみの子に接します。
敵から守り、エサの取り方をおしえ、一緒に遊び、時には叱り、寄り添います。
私は動物が苦手なので、ペットを飼った事がありませんが、犬や猫などを飼う人にとって、ペットは家族と同じくらい強い絆で結ばれるそうですね。
その絆は、日々、コミュニケーションを重ねて結ばれていくものだと思います。
人と人も同じ。
そう考えると、人と人も同じではないかと思います。
クラスの子どもも、4月よりも、1年間一緒に過ごした3月の方が、一人一人と繋がっているという気持ちになります。
実際、寝ている時間を省くと、親といる時間よりも教師といる時間の方が長いということもあり得ます。
保育園は余計にそうかもしれませんね。
教師は1年で担任がかわりますが、習い事の先生は違いますよね。
ずーっと同じ先生に習うことも多いので、気づけば、親や親戚の次に長く見守ってくれる人になるかもしれません。
この絵本が、そんな人の存在に気づくきっかけになるかもしれません。
本当の親でなくても、「大切な子」
「本当の親子ではないけれど、あなたがおおきくなるまで、見守る」というシチュエーションは、色々な場面で当てはまります。
今は離婚・再婚する家庭も増えています。
養子縁組で子どもを育てる人もいるでしょう。
そんな場合にも、子どもへ読み聞かせをすることで、思いを代弁してくれる絵本です。
大切な相手との絆を再確認できるような、優しい絵本です。
人と人、人と動物。
たくさんコミュニケーションをとり、一緒に過ごす時間を重ねていくことで、「おかあさんじゃなくても あなたがおおきくなるまで、わたしがちゃんとそばにいる」
という気持ちは、相手に伝わるものです。
そのお手伝いをしてくれるような一冊。
優しい気持ちを感じられる絵本を、子どもと読んでみませんか。
絵本を通して、子どもと学ぼう!
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