『10ねこ』
数と数字の一致
子どもが算数を学習するとき、一番に覚えるのは数と数字です。
『1』という字が『◯』(◯ひとつ)と繋がって初めて、算数の数式を解く事ができるようになります。
以前に紹介した『たすひくねこ』は、計算をする事がどういう事なのか理解するのに良い絵本でした。
その前の段階の「数字と数を楽しく学べて一致させられる絵本は無いかなぁ~」と探していると、面白い絵本を見つけました❗
その名も『10ねこ』!!
動物写真家の岩合光昭さんという方の絵本で、かわいいネコたちの写真が載っています。
1匹のネコが写っている写真から順に、2匹が写っている写真、3匹が写っている写真・・・とページをめくるごとに、写っているネコの数が増えていきます。
色々な場所で遊んだりくつろいだりしている、自然体のネコの写真に癒されます!
暗い影のある場所に黒猫がいたり、同じ模様のネコが重なっていたり、ただ数えるだけではなくて、探し絵のような感覚で遊びながら数えられるのも良いです。
数の絵本はたくさんあるけれど・・・
数の絵本はたくさんあります。
子どもが数えやすいように、リンゴやえんぴつなど、物が整列していて、その隣には大きく数字が書かれている、そんな絵本もたくさん見てきましたが、この絵本はそうではありません。
写真絵本なので、ネコはネコの気の向くままに、いろんな格好をしているし、遠くの方に小さく見えるくらいのものもいます。
でも、ネコのありのままの姿が写った、写真集のような数え絵本なので、何度でも飽きずに見られると思います!
1=◯
2=◯◯
3=◯◯◯
と、数を数えながら、ネコを指差すうちに、楽しく数字と数が一致していくでしょう。
ネコの表情を見たり、模様を楽しんだり、写真集としても楽しめる一冊です。
数の理解を深めるために
数を数える時に、もう一工夫しすると、より数の概念が理解しやすくなると思います。
その工夫というのが、おはじきなどをネコの上に置いて、そのおはじきを並べ直す事です。
4匹なら
◯◯◯◯
9匹なら
◯◯◯◯◯
◯◯◯◯
5×2の形に、おはじきなどを並べ直す作業をします。
5つというまとまりは、ぱっと見た時に直感的に把握しやすい数です。
5つ×2段で並べると、見やすく、またゆくゆく計算をする段階になった時に、『5と、あと4つだから9』『10より1つ少ないから9』のように考える力が自然とつくと思います。
小学校では、1年生の初めに、数図ブロックという教具を使って学習を進めます。
数図ブロックも5つ×2段で並べて、10までの数字を感覚的に理解するために使います。
それと同じ事を、家で絵本を読みながら繰り返してみてください!
実際の物の数を、数図に置き換える事ができ、それが数字に繋がる事が、計算をスムーズにできるようになるために必要です。
かわいいネコの写真を親子で眺めながら、『数→数図→数字』を繋げて、算数が得意な子どもに育ててあげましょう❗
とってもかわいいし楽しいので、『勉強している』というより、『遊んでいる』間に算数好きになっていると思います!
※「数」と「数字」が一致して、計算することに興味が出てきたら、こちらの記事も参考にしてみてください☆↓
絵本を通して、子どもと学ぼう!